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GRP Tour du Beaufortain

ボーフォータン1周7日間

サボア地方のボーフォータン(Beaufortain)地域をぐるり一周するトレイル。およそ140km、7日間の道のりを、2015年の8月初めに2人で歩きました。

同じ地域内を歩くハイキングなのでGRにPがついてGRP(GR de Pays、Paysは地域や国という意味)と呼ばれます。

 

シャモニーの南西、アルベールビルの東に位置するこの地域はボーフォールというチーズで有名で、夏はいたるところに乳牛が放牧されています。ほんのちょっとハイジのイメージ。途中に牛飼いの夏の小屋がいくつもあります。標高1500mから2500mくらいの間を登ったり下ったり、いくつもの峠を超えて緑の草に覆われた山肌や、森の中を歩きます。

ボーフォータン1周を時計とすると、ちょうど3時の位置にあるレ シャピュウ(Les Chapieux)という村から歩き始めました。ここから時計回りに歩きます。

村から200mくらい上がり、道路をしばらく歩いてから山道に入ります。右手にエギュイ デュ グラン フォン(Aiguille du Grand Fond)という岩山を見ながら小川沿いをじわじわ登り、コル デュ グラン フォン(Col du grand Fond、2671m)峠を越えます。ここから山からにょきっと出てる親指みたいなピエラメンタ(la Pierra Menta 2714mの岩)がドーンと見えるはずなのですが、私たちは雨で残念ながら見えませんでした。

ボーフォータン ハイキング

ひたすら、草の生える山を登ったり下ったり、こんな山小屋(Refuge de la Coire)に泊まったりしました。道路があるので車も見えます。水も汲めるし、ご飯もたっぷり美味しいです。

ボーフォール 山小屋
ボーフォータン ハイキング 

また登らなきゃいけないので下りたくないけど、写真の湖(Lac de St-Guerin)まで下ります。

途中でモンブランをチラッと見ながら、草と岩の中を更に歩きます。

ボーフォータン ハイキング
ボーフォータン ハイキング

いくつか峠を越えた後は、ボーフォータン1周初の森を下り、ちょうど時計の9時に当たる場所にある標高590mのケージュ(Queige)という村まで1400mの長い下りです。

ここは小さな村ですが、キャンプ場や食料品店があります。また、電車の駅があるアルベールビルから車で20分程度の距離にあります。

牛、牛、牛。

ボーフォータンエリアの特徴の一つは牛と言ってもいいかもしれません。牛だらけ。

牛がいるってことは、牛のフンもたくさん落ちてます。まぁそれほど臭くないし、慣れてくると、乾燥したやつはなんとも思わなくなってくるのが不思議です。

この地域内で育てられた牛のミルクで作られたハードチーズをボーフォールといって、ここの名物チーズです。こってりしていておいしい。

ボーフォータン ハイキング
ボーフォール チーズ ミルク

各牛飼いが絞った朝のミルクを集荷しに回ってきたところです。品質検査用のミルクをおたまに一杯すくってから車にミルク缶を積み込んでいました。

ケージュを出てからは、泊まりたかった山小屋が閉まっていたので、レ セジ(les Saisies) というスキーリゾート(夏も観光客で賑わっている)に寄り道して夕食を食べて食料も調達しました。そこから更に2時間ほど歩いてテントの特等席を発見。実に気持ちのいいところでした。雲が晴れると向こうにモンブランが見えて、この景色を独り占めしているような贅沢な気分になります。

フランス ハイキング ロングハイク テント
フランスの山小屋 フランスロングハイク

ちょっと疲れてきたので、翌日は山小屋で朝のコーヒーを飲んだりして気分を盛り上げます。

空にはためいているのはスイス国旗に似ていますが、サボア地方の旗です。サボア地方の色々な場所でこの旗を見かけます。

 また、草と岩に覆われた山を歩き、ボンノム峠(Col du Bonhomme)を超えてしばーらく歩いてレ シャピュウに下って、ボーフォータン1周は終わりです。

フランス ハイキング ボーフォール
フランス ロングハイク ボーフォータン
フランス 山小屋 食料品店

レ シャピュウの小さな食料品店。パンやチーズ、サラミやスナックが買えます。近くの小さなホテルやカフェでお茶やビールで一杯もできます。

まとめ

雨が降ってきたり、山小屋が予想外に閉まっていたりで歩く時間は短くなったり長くなったりしましたが、歩けるところまで歩いて前半は1日5時間くらい、後半は1日10時間くらい歩いていました。時間がかかることもありますし、なかなか平らな場所がなかったりはしますが、歩けばテントを張れるところが見つかりました。

ボーフォータンには本当にたくさん牛がいるので、牛のウンチ(乾燥済み)の上で寝たり食べたり、テントの外からカウベルの音が聞こえてきてドキドキしたり、牛で起こる面白いことが沢山あります。

ガイドブック

ガイドブックは FFrandonnée から出ている Topoguide 

Tour du Beaufortain (ボーフォータン1周)

目安となる歩行時間や、ポイントごとの食料品店やレストラン、キャンプ場の有無などが載っています。地図は2万5千分の1で全行程分載っています。フランス語で14.7ユーロです。

アクセス

私たちは、車があったのでレシャピュウからスタートしましたが、車が無ければアルベールビル駅からケージュ、もしくはレ セジまでバスがあるのでそこからスタートできます。

バスの本数は少ないし、季節によっては土曜日のみの運行の場合もあるので要事前チェックです。アルベールビルからケージュまでは車で20~30分くらいで着くのでタクシーに乗るのも手だと思います。

ハイキングコースが地図に載っているので、アルベールビルからケージュまで歩くこともできそうです。私は歩いたことがないですが、これならバスの時間を気にしなくて済みそうです。

​画像クリックでガイドブックのページに飛びます

食料調達

ボーフォータン1周で主に食料調達できるのはケージュとレシャピュウの2つの村ですが、食料品店は小さいです。(ケージュの食料品店とバーは月曜午後は休みでした。)途中のレ セジはリゾートなのでレストランもパン屋もお土産屋もあります(レ セジはケージュから半日くらい歩いたところ)。その他は山小屋でスナックを買ったり、バリエーションルートでアレッシュ(Arêches)という村に寄ることもできます。

荷物を軽くするために、テントを持っていても山小屋に泊まって夕食と朝食を食べたり、途中の山小屋でお昼を食べたりするのも一つの手です。

​旅程  時間は歩いた時間

1日目:  2時間半 午後レシャピュウ出発→グランフォン峠(Col du Grand Fond)より手前でテント

2日目:  5時間  テント→コワール小屋(Refuge de la Coire)

3日目:  6時間  コワール小屋→バチ峠(Col de la Bathie)付近でテント

4日目:  7時間  テント→ケージュ市営キャンプ場

5日目:10時間    ケージュ→レ セジ→クロシェ山(Mont Clocher)付近でテント

6日目:  9時間  テント→ボンノム小屋(Refuge du col de la croix du Bonhomme )でテント

7日目:  2時間  テント→レシャピュウ

     

©︎2017 francehiking

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