top of page

長距離のハイキングコースは GR と呼ばれ、「GR5」「GR20」など数字がコースの名前になっています。

オランダからニースまで2600km、大西洋から地中海へピレネー横断450km、コルシカ島縦断177kmなど、数日から数週間単位の長距離コースがいくつもあります。フランスのロングトレイルです。同じ地域内でコースが完結しているものは GRP (GR de Pays) と呼ばれます。

GR    Grande Randonnée

食べ物と水

 

食べ物

数日に1回程度は街や村に出るので、その度にレストランや食料品店がありハイキングの途中で食料補給できます。山小屋のカフェではお昼や飲み物を頼むこともできるし、日本の山で日数分の食料を背負って歩くのとは違う感覚の、無くなったら補給すればいいというもう少し気楽な感じで歩ける気がします。

GR5とGRPは、歩くペースによりますが、私たちは少なくとも2〜3日に1回くらいは街や村に出ていたので、その度に食料を補充していました。あんまり小さい集落では食料品店もパン屋もありません。

基本的に小さな店やスーパーは12:30から15:00くらいまで昼休憩で、日曜日は休み(パン屋は月曜休み)のことが多いです。が、観光地では日曜も昼も開いていたりします。

道案内のマークは赤と白。

いろいろな場所にマークが書いてあります。

道標にはもちろんのこと、ちょっと間違えそうな曲がり角や、見過ごしてしまいそうな階段の入り口などにも書かれいるので何度も助けられました。人の家や草むらの岩などにも書いてあるので、宝探しのようにマークを見つけながら歩くのも楽しみのひとつです。

GRPの場合は、道案内の色は赤と黄色です。 

天気

1週間程歩いていると1日くらいは雨にあたりましたが、基本的に晴れていることが多いと思います。

フランスも夏は暑いですが、カラッとしていて日陰や朝晩は涼しいので過ごしやすいです。

緯度が高く、日差しは強いので日焼け止め必須です。

山は2000mくらいになると朝晩はダウンを羽織りたくなりますし、雨で曇りの日はうすら寒かったりします。山の街の朝晩は薄手の長袖を羽織りたい程度に涼しくなります。

たいていの山小屋でホースから水が出ていて誰でも飲めるようになっています。

山道の途中でも山の中からホースが出ていて飲めるようになっている水飲み場がいくつもあります。「ここは牛や羊の水飲み場と同じかなぁ」と思う場合もありましたがそのまま飲んでいました。もしかして衛生上あまりよろしくないのかもしれませんが、適温な上においしいのです。

ちなみに、水質検査済みの場合は「eau potable(飲料水)」と書かれています。反対に飲んじゃダメとわかっているものは「eau non potable」と書いてあります。

川で水を汲むこともあるかもしれないし、いずれにせよ、浄水器か消毒用のピルを持っていくといいと思います。

GR5

テント

多くの町や村にはキャンプ場があります。夏のバカンスをキャンプ場で過ごす人も多いためか、素朴なキャンプ場から豪華プール付き三つ星キャンプ場まで様々。大抵はシャワーが付いていて、たまにコインランドリーもあったりして快適です。

山の中では、テントはあまり目立たない場所であればどこに張っても大丈夫です。フランスにクマはいません。ただ、牛の放牧地にテントを張ってしまうと翌朝牛に囲まれて起きる可能性もあります。

国立公園(Parc national)と自然保護区 (Réserves naturelles) 内ではキャンプは禁止されていますが、自然保護区では「指定の場所で夜の7時から朝の9時まではビバークOK」の場合もあります。国立公園や保護区内に入る時に「ここから保護区内ですよ」と看板があるので確認できます。

山小屋(Refuge)

山小屋は、ドミトリーの1泊2食付きで40~50ユーロくらい。

夕食がなかなか豪華で、メイン一皿にチーズにデザートも付いてきたりします。

ガイドブック

私たちはFFRandonnée (フランスハイキング連盟)から出ている Topo guides  シリーズを使っていました。全行程の地図とコースタイム、山小屋やキャンプ場、食料品店の有無など必要な情報が網羅されています。15ユーロ前後で、フランス語です。

ご希望があれば、日本にお送りします。本代と送料で3000円弱程度です。ご希望の方は「コンタクト」からメールを送ってください。

夜寝る場所

 

私の歩いた GR5とGRP(GRP Tour du Beaufortain) は適度な間隔で山小屋、街や村があるので、ちょっとお金はかかりますが、テントを持たずに山小屋や街や村のプチホテルやジットと呼ばれる民宿に泊まりながら荷物を軽くして歩くのも楽しそうです。

でももし、予定を決めずに毎日歩けるところまで歩く、という歩き方をするならテント持参をお勧めします。特に人気コース(例えばモンブランの周りを1周する「TMB」Tour du Mont-Blanc は人気コースのひとつです)にある山小屋はツアー客がいたり、遅い到着だったりすると満員の可能性も高く、予約なしで断られたことが何度かありました。テントを持っていると安心します。

©︎2017 francehiking

bottom of page